このたび、AND COLLECTION Contemporary Artではサイトウユウヤ、サワイダイスケ、NEUNOAの3名によるグループ展「Civitas of Noise」を開催いたします。
今回はアーティストのNEUNOAさんにインタービューしました。
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① どのように制作をしておりますか。 制作は、まずモチーフとなる人物のリサーチから始まります。 実際に絵具を扱っている時間以上に、この前段階に時間をかけることもあります。 その人物がどのような時代を生き、どのような背景を持ち、社会やメディアの中でどのようなイメージとして認識されてきたのか。写真、映像、過去の資料など、さまざまな情報を横断しながら人物について調べていきます。 同時に、膨大に存在するイメージの中から、作品の起点となる肖像を選定します。同じ人物であっても、表情や視線、構図、撮影された時代によって受ける印象は大きく異なるため、この選択にはかなり時間をかけています。 そのリサーチをもとに、作品全体の色彩や構成を考えていきます。 写真に存在する色をそのまま再現するのではなく、その人物が持つ背景やイメージ、作品としてどのような印象を立ち上げるのかを考えながら、どの色を残し、どの色を重ねるのかを決めていきます。 そこからアトリエでのペインティングに入ります。 主にアクリル絵具を使用し、筆、刷毛、ペインティングナイフなど複数の道具を使い分けながら制作しています。 絵具を単に塗るというよりも、置く、押しつける、引き延ばす、重ねるといった操作を繰り返しながら画面を構築していきます。 ナイフの跡や刷毛の動き、絵具が盛り上がった部分もできる限り残し、絵具そのものが持つ物質感を作品の重要な要素として扱っています。 制作中は、キャンバスのすぐ近くで細部を確認することと、距離を取って画面全体を見ることを何度も繰り返します。 事前に考えた構成をそのまま完成させるのではなく、実際に絵具を置いたときに生まれる偶然や、色同士の関係、表面の状態を見ながら判断を重ね、作品を完成させていきます。 |
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② 作品のテーマ、コンセプトについて教えてください。 NEUNOAの作品は、イメージと情報に満ちた社会において、人がどのように見られ、分類され、価値づけられているのかを考察するものです。 年齢、性別、国籍、人種といった属性は、本来それぞれに尊重されるべき差異である一方で、人を素早く理解し、分類し、判断するためのラベルとして機能することがあります。 作品では、俳優、ミュージシャン、政治家など、社会の中でそのイメージが無数に複製され、消費され、解釈されてきた公的な人物をモチーフとしています。 彼らは、一人の人間であると同時に、大量の視覚情報や社会的イメージを背負った存在でもあります。 NEUNOAは、その認識可能な顔を厚く重ねたアクリル絵具によって覆います。 色彩や厚塗りによって形成される層は、現代社会に絶え間なく蓄積され続ける情報、その密度や圧力を物質化したものでもあります。 ただし、この「覆う」という行為は、人物そのものを消去することを目的としているわけではありません。 視覚的な特徴を読み取りにくくすることで、年齢、性別、国籍、社会的地位といった、その人物を規定するための情報を一時的に機能しにくい状態へと置きます。 そうすることで、私たちが人間を認識するとき、どれほど多くの情報や先入観に依存しているのかを問い直しています。 人間の価値は、どこまで属性やイメージによって形成されているのか。 それらが不確かなものになったとき、何が失われ、何が残るのか。 NEUNOA自身が国籍、性別、年齢、顔といった個人的な情報を公開していないことも、この実践の延長にあります。 作家そのものについても、経歴や出自、属性によって先に理解されるのではなく、まず作品そのものと向き合う状況をつくることを試みています。 |
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③ ご来場者様に向けたメッセージをお願いいたします。 作品を見るとき、私たちは意識しないまま、人物の顔や服装、年齢、性別、肩書き、知名度など、さまざまな情報を瞬間的に読み取っています。 そして、その情報をもとに、その人物がどのような存在なのかを判断しています。 今回の作品では、そうした認識の手がかりの一部が、絵具によって曖昧にされています。 誰が描かれているのか。 何が覆われているのか。 そして、その情報が失われたあとに何が残るのか。 作品の前で、ご自身が何を手がかりに人やイメージを認識しているのかを、少し立ち止まって考えていただければと思います。 また、写真では伝わりにくい絵具の厚みや凹凸、筆やナイフの痕跡、光の当たり方によって変化する表面の表情も、実際の作品ならではの要素です。 ぜひ会場で、距離や見る角度を変えながら、それぞれの視点で作品と向き合っていただければ幸いです。 |





